日々感じたことを書き綴ってます


by accomarie
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

カテゴリ:映画 Le film( 12 )

BOY A

b0140222_016535.jpg

この映画が扱っているテーマは非常に重い。

「罪」は、いつか赦される日がやってくるのか?
「犯罪者」は刑期を終えれば赦され社会から受け入れられるのか?
刑期を終えた凶悪犯罪の加害者にプライバシーはあるのか?

大半の人が凶悪な犯罪者にはたとえ刑期を終えて更正したとしても、隣人にはなって欲しくないと考える。隣人になって欲しくないから、社会に出てきた罪人がいまどこにいるのかを世間は懸賞金をかけてでも知りたがるのだ。

「悪魔」などと恐怖を煽る記事を書くマスコミにも問題があるし、自分の周りさえ平和であればそれでいい、厄介者はどこかへ行って欲しいと願う市井のの人々にも問題がある。

それをこの映画は描ききっているか、問題提起のボールをまっすぐ投げているかといえば、答えはノーである。

主人公は、少年時代に殺人という重罪を犯した人間なのだが、キャラクター的には凶暴で屈折したというより、「白痴」のムイシュキンに近い。保護観察人からシューズをプレゼントされ目を輝かせる表情、恋人にみせる表情、あまりに無垢、無垢すぎる。

たぶん主演のアンドリュー・ガーフィールドの演技が素晴らしすぎたのだ。愛に恵まれない無垢で弱気な少年が、唯一できた親友にそそのかされる形で犯罪に手をそめてしまい、青春時代を塀の中で過ごし、ようやく幸せにまじめに暮らそうとしていた矢先に世間のせいで突き落とされる・・・そんなかわいそうな物語になってしまった。また、ラストもいただけない。簡単に結論の出るテーマではないのだから、あのような「安易な」結末はいけない。社会派の切り口だったのに、社会派になりそこねた、ヒューマンドラマになってしまった。

同じテーマなら、東野圭吾の「手紙」のほうが優れていると思う。「BOY A」というタイトルに期待しすぎてしまったために残念だった。

ただ、役者は子役も含めてみんな素晴らしかった。
[PR]
by accomarie | 2009-07-06 23:21 | 映画 Le film
b0140222_17541413.jpg

[PR]
by accomarie | 2008-07-25 18:05 | 映画 Le film
b0140222_2254992.jpg

世界で起きている民族紛争のほとんどは、宗教的対立で民族的対立で、「平和な」日本に生まれ育った日本人の私には残念ながら理解しようとしても根本的理解は難しい。
そして、(遅ればせながら)今日見たこの映画で知ったのはさらに理解の難しい対立だった。
ルワンダ紛争のツチとフツ。異民族ではないからほとんど見分けはつかないし、言語も宗教も異なるわけではない。あるのは、かつて宗主国ベルギーによって優遇されたツチがフツを迫害していたという歴史、そしてお互いに相手に対し憎しみを持ち、クーデターやジェノサイドで繰り返される報復につぐ報復の歴史。
虐殺された死体に群がる野犬をshootingすることはできても、国連事務総長の命令がなければ襲撃してくる暴徒を銃で制止することもできないという国連軍。かつてユダヤ人を匿った祖父母を誇りに思うと言いつつも、自身は上からの命令通り、撤退=国連軍を頼って避難してきたツチ住民を見殺しにするベルギー部隊の隊長。国連軍の任務は平和を推進することではなく平和を監視することなのだそうだ。国連軍というのはなんて他人事な組織なんだろう。為政者の「命令」でしか動けない忠実なロボットである軍隊にとっては庶民の人命なんてどうでもいいものなんだろうか。
植民地政策時代の身分差別がひきがねなのに、いざ自分たちに火の粉がふりかかってくれば、「ルワンダのことはルワンダ人にまかせればいい」とさっさと逃げてしまうヨーロッパ人。白人が死ぬボスニア内戦では心が痛んでも、黒人が死ぬルワンダ紛争ではダメージが少ないと告白する白人ジャーナリスト。自国民だけを避難させるためにやってきたフランス軍のトラック。
この作品は、神父、若い教師、ツチの若者、フツの生徒、国連軍、ジャーナリストと様々な立場の人間のそれぞれの心情を適度に描くことで、紛争自体よりも、国連軍の紛争介入の姿勢や白人ジャーナリズムのありかたなどを見る者に強く問題提起している。私は白人目線にはなれない。私の気持ちはマリーをはじめとするフツの人々にあった。映画では国連軍が撤退したあとの状況を描いていないけれど(それはきっと映像にするには残酷すぎるだろう)、あのあと、学校内の人々はナタを持って襲撃してきた民兵の前になすすべもなく殺されていったのだろうか。もし自分があの状況で校内に残されたとしたらどうなっていただろう?
国連軍には見捨てられ、白人には逃げられ、ナタを持った暴徒が押し寄せてくる。しかし彼らは組織化されていないし、武器の大半は銃ではなく、あまり切れなそうなナタ。味方側は400人の老若男女。きっと、無抵抗にただ殺されるよりは最後の最後まで徹底抗戦をしたいと思うだろう。

暴力に対して暴力で反抗することは連鎖しか生まない、暴力の連鎖はどこかでとめなくてはいけないと私は考えるほうなのだけれど、あのような極限状態にあってそんな理想論は言っていられない。

学校に取り残された人々はミサで神に祈りをささげ、神の愛に救いを求めていたけれど、神様に祈っても虐殺はとめられない。

映画前半では頑にミサ命だったクリストファー神父が後半ではすっかり表情が変わって、悟りを拓いた聖者のようなかなしい目で現地残留の決意を告げるシーンでは思わず感動してしまったけれど、聖なる行動で非暴力を貫いても、そのまま殺されてしまっては残念ながら世界は変わらないのだ。

もし私が学校内に取り残されたら、やるかやられるか。きっと戦う。民兵の武器を奪って何人か殺せれば上々。...ああだめだ、私には非暴力の思想は難しい。殺しには殺しで報復を。こうやって血で血を洗う憎しみの戦いは続いていくのだろう。

キリストは頬をぶたれたら、もう片方の頬もさしだせと言ったんだっけ。ほんとうに敬虔なキリスト教徒は反撃しないで無抵抗に殺されるのを選ぶのだろうか。クリスチャンでない私にはそれもわからない。

何がいいんだか。どうすればいいんだか。自分なりの答えもみつからない。また非常に考えさせられる映画をみてしまった。
[PR]
by accomarie | 2008-07-24 00:33 | 映画 Le film
b0140222_139031.jpg

Michael Collins


b0140222_1391757.jpg

The Wind That Shakes the Barley


b0140222_1758594.jpg

A star Called Henry

[PR]
by accomarie | 2008-07-14 01:49 | 映画 Le film
b0140222_127334.jpg

[PR]
by accomarie | 2008-07-11 12:07 | 映画 Le film
b0140222_1731446.jpg


C'est un des films que j'aime beaucoup.

ここ最近見た映画(DVD)の中で最も好きな映画の一つだ、というのはフランス語でなんて書いたらいいんだろ?

素晴らしい映画。いや、映画以上に素晴らしいのは彼女の生き様。
今年見た映画の中でベストに入るくらいに感動した。
感動なんて使い古された言葉を使いたくないくらいに、心揺さぶられたのだけれど良い言葉を思いつかないのが悔しい。ああなんて貧困な私のボキャブラリー!
もう少し気持ちが落ち着いたらきちんと文章にしたい。
今までイタリア映画が良いと思っていたけれど、最近、ドイツ映画の描き方が好き。無駄がなくて良いと思う。質実剛健で。
[PR]
by accomarie | 2008-06-17 00:00 | 映画 Le film
b0140222_16255969.jpg

いつの世も、権力は見せしめを必要とする。
人間は原則的に報復してしまう生き物である。
サルバドールの死は明らかにフランコ暗殺に対する報復としての処刑である。権力の決定の前で、個人はいかに無力かがわかる。
サルバドールがいかに人間としての魅力があっても、その魅力で看守の心をとかし人間的なやりとりをかわすことができるようになっても、権力が「死刑」と決断すれば処刑されるのである。恩赦を願う民衆の声も「見せしめ」を必要とする権力の決断を覆すことはできなかった。葬儀にいくら多くの民衆が集まっても、すでにサルバドールは処刑されてしまったのだ。
権力の決定の前で、個人はこんなにも無力なのだ。
なんというか、救われないこの気持ち・・・。
非常に良い映画である。「感動した」で終わってしまってはいけない、考えさせる映画であることは間違いない。

重すぎる後半とのバランスをとってなのか、前半までの銀行強盗のコミカルな描き方、アクション映画のような銃撃戦の描き方とロックなBGMには違和感を覚えてしまった。監督は英雄としてではなく等身大の若者として描きたかったと述べているけれど、こういう描かれ方をすると、スペインの状況を知らない人(日本人とか)には、単なる無鉄砲な若者、自由を求めてというより暴れたいだけの若者と見えてしまい、後半のサルバドールに感情移入できない人も多いのではないだろうか?
前半部分でフランコの圧政や理不尽な軍事裁判などももう少し描いていてくれたらもう少し違ったのではないかと思う。

しかし後半部分は文句なしに引き込まれた。考えさせられた。
死刑宣告から処刑まで12時間の猶予。恐怖を与える処刑具。そしてあまりに原始的で残酷かつ苦しみの長い処刑方法。処刑から絶命まで「待つ」非情さ。
私は死刑廃止論者ではなかったけれど、このような恐怖や苦しみを人が人に与えてよいのか?人間には人間を裁く権利などないし、死刑を下す権利もないのではないかと思ってしまった。

現在はこのような手法はとられていないはずだけれど、かつてのスペインで行われた残虐な処刑方法、そこに至るまでの克明な描写をみるだけでも一見の価値のある作品だ。

宣告を精神力で受け止めていくダニエルブリュールは素晴らしかった。いい役者だなあと思う。
[PR]
by accomarie | 2008-06-11 00:00 | 映画 Le film
b0140222_1824382.jpg

この作品、とても好き。東独のことを少しも知らないのに、東独の風景と理想が失われていくラストシーンに感涙。泣いて笑ってと紹介されているけど、これ、コメディではないと思うけど? 私には声だして笑うようなシーンはなかった。
空とぶレーニン像のシーンもとてもせつなかった。
(そのうち加筆します)
[PR]
by accomarie | 2008-06-07 23:00 | 映画 Le film
b0140222_1823371.jpg


後味の悪くない、小気味良い若さあふれる映画。
反骨精神が衰えかけた老体(私)に心地よいカンフル剤のような。

様々な問題提起を内包しつつもテンポと勢いを失わない脚本が何より素晴らしい。

働いても働いても生活するだけで精一杯の労働者がいる一方で、必要以上の広いプールつきの大豪邸に住み、ガレージに何台もの高級車を眠らせ、ほとんど使いもしないヨットを所有する資本家がいる。この不公平感。日本も格差社会なんて言われているけれど、きっとドイツのそれにくらべたらたいしたことないのだろう。
誘拐した資本家が元学生運動家という設定が面白い。日本の全共闘世代もそうだけれど、年をとって安定を望むようになるとみなこのように日和って資本主義の歯車になっていくものなのか。理想主義は若者の特権なのか。
女が入ることで男同士の友情が揺れたり、理論ありきの頭でっかちの男に、感情的になりやすく主観で行動しようとする女。思想だけでなく若い男女の三角関係を混ぜたところが巧い。

個人的にちょうど連合赤軍本を読んでいたところだったので、やはり活動は過激化し、過激化した活動は追われることになり、活動家は山へ逃げるのねと思った。万国共通なのか。

DVD特典の監督のコメント、現代は革命という言葉は資本家に用いられ陳腐化してしまったという一節にとても同感。(日本でも脳内革命とか価格革命とか流行ったし)
もう革命という言葉に重みがない時代に生きる若者の憤りに強く共感した。
こういう終わり方も好き。ハッピーエンドとは思わないけれどウマイし、溜飲が下がる。

でもこの日本語タイトルは違和感があって残念。
[PR]
by accomarie | 2008-06-06 18:23 | 映画 Le film

ダブリンの街角で ONCE

b0140222_103949.jpg


この映画は何より音楽が良かった。(どの曲も好みだった♪)
音楽を通じて深まる絆。いいなあ。憧れるなあ。
(そのうち加筆予定)
[PR]
by accomarie | 2008-05-26 01:02 | 映画 Le film